太陽光発電コラムPV column
ソーラー
2025/07/11
住宅用太陽光発電設備導入の手引き
太陽光発電設備は、いまや世界のエネルギーを「コストと新規導入量」の両面でリードする時代となりました。太陽光発電を基軸としたインフラ構築やビジネスモデルは世界各国で広まり、発展を遂げています。大型の太陽光発電所の開発が進む一方、欧米諸国やオーストラリアでは住宅向けの太陽光発電及び蓄電システムの導入も加速しています。
しかし残念ながら、日本市場の停滞をみる限り、こうした世界の動向が日本国内に正確に伝わっていない印象を受けます。
太陽光発電設備といえば、多くの方がまず思い浮かべるのは「太陽光パネル(太陽光モジュール)」ではないでしょうか。太陽光パネルメーカーは世界中に存在しますが、現在は中国の専業メーカーへの寡占化が進んできている状況です。
参考: 2024年の年間出荷量、専業メーカー上位10社の出荷量約500GW、うち上位4社で約300GW。日本市場の年間規模5~6GW。
かつてはグローバル大手企業を母体とするメーカーも多く存在しましたが、パネル専業メーカーとの競争により、多くが撤退しました。
一方で、専業メーカーは一般消費者にはあまり知られておらず、太陽光パネルの品質は総じて高い水準にあるにもかかわらず、その実力が十分に認知されていないのが現状です。そのため、一般の方が「どのメーカーのパネルが良いか」を見極めるのは非常に難しい状況だと感じております。
同様に太陽光発電設備を工事する会社にも盛衰の波があります。「どのパネルメーカーを選ぶか」「どの太陽光発電設備を施行する工事会社に依頼するか」の両方を正しく判断するとなると、専門的な知識がない限り、実質的に不可能に近いのではないかと考えます。
現在、住宅用太陽光発電設備については、東京都をはじめとした各地方自治体が補助金制度を打ち出し、導入を後押ししています。

今回のコラムは、住宅に太陽光発電設備を導入したい方向けに、簡単な問合せ方法をご紹介いたします。
***************
住宅用の太陽光発電設備を導入するにあたっては、客観的な情報や中立的なアドバイスが求められます。しかし、そうした情報にアクセスするのは容易ではありません。
(例1) 太陽光発電の営業(電話・訪問販売など)。
⇒ 営業担当者とのやり取りは、相手側の主観や販売意図に基づく情報が中心となるケースがほとんどです。
(例2) インターネットで検索。
⇒ インターネットで検索した際に上位表示されるようなSEO対策をした会社が出てくることとなります。複数の専門サイトのような所で、AがOK、AがNGといった異なる情報が出てきた時に、一般の方では記載内容の正誤を判断するのは困難になります。
(例3) 太陽光の会社や太陽光の工事をした知り合いに聞く。
⇒ 有効な手段ではありますが、知り合い以外のルートとの比較がしづらく、他の選択肢との比較が難しくなりがちです。また各メーカーや工事店の違いをタイムリーに把握している専門家は、太陽光業界でもごく少数(業界全体の20%未満)に限られると推察しております。

このような状況を踏まえると、太陽光発電の導入に際して信頼できる会社を選ぶのは容易ではないという印象を受けます。知人の有無や特定企業の盛衰に左右されず、誰もがいつでも安心して相談できるような情報収集・問合せの仕組みがないかを検討してみました。
1. 前提条件:(A) 日本国内で「現在」も「住宅向け太陽光発電設備機器」を販売しているメーカーを選ぶ(B) 日本国内で「現在」も「住宅向け太陽光発電設備」の工事をしている工事会社を選ぶ
2. 各条件からの選択肢:(A) 日本国内で「現在」も「住宅向け太陽光発電設備機器」を販売しているメーカー:(a) 日系: パナソニック社、シャープ社、京セラ社、長州産業社、カネカソーラー販売社、等(b) 外資系: ハンファ社 (Qセルズ)、カナディアンソーラー社、サンテックパワー社、等(B) 日本国内で「現在」も「住宅向け太陽光発電設備」を施工する工事会社を検索:(c) インターネットで検索すると、工事会社、販売会社、商社、比較サイト、パネルメーカーを含む太陽光関連機器メーカーなど、情報が過多になりがちです。一般の方がそれぞれの良し悪しを判断するのは非常に難しいのが現状です。
3. 選択肢(メーカー・工事会社):
現在、日系メーカーの多くは専業パネル大手メーカーのOEM製品を採用しており、メーカー間でのパネル品質の差は少ない一方、工事の品質や工事の価格については、会社ごとに大きな差が生じるのが実情です。
(メーカーと工事会社選びの違い)
- 選択: パネルメーカー(簡単)<<<<<工事会社(困難)
- 品質: パネルメーカー(ほぼ同等、高品質)<<<<<工事会社(千差万別)
- 価格: パネルメーカー(日系・外資系の差有り)<<工事会社(千差万別)
こういった現状を踏まえると、一般の方にとっては有名なパネルメーカーの公式サイトにあるお問い合せフォームから直接コンタクトを取るのが、一番良いのではないかと考えます。
理由1. メーカーに問合せることで、そのメーカー製品を正規に取扱っている工事会社から連絡が入ります。⇒ 工事会社を探す手間が省けます。
理由2. メーカー経由で問合せする事で、当該メーカーの製品で十分な施工実績を持つ信頼性の高い工事会社が紹介される。⇒ 実績の乏しい会社や、施工品質・評判に問題のある会社は基本的に紹介されません。
ここでパネルメーカーへの印象と導入コストの比較を両立させるため、パネルメーカー2社(日系1社、外資系1社)にお問合せして頂く事を推奨します。

【検索方法の例: メーカー名 太陽光 住宅】
お問い合せに余裕がある方は、さらにもう1社パネルメーカーにご連絡頂くのも良いでしょう。また、大手電力会社(例: 東京電力エナジーパートナー社)が展開している太陽光サービスに問い合せて比較するのも良いかと思います。
なお、お問い合せや連絡・契約等をスムーズに進めるために、事前にパソコンに「自宅太陽光検討」などのフォルダを作成し、以下のような基本情報をWord等のファイルにまとめておくのも良いかと思います。
- 住所・電話番号
- 電力会社の明細に記載されている契約メニューや契約電力
- 可能であれば、住宅の図面(特に屋根の形状がわかるもの)などの資料
例: 東京都にお住まいの方が住宅の屋根に太陽光導入を考える場合。1. 国内メーカー「パナソニック 太陽光 住宅」で検索:
https://sumai.panasonic.jp/solar/
このサイト内のリンクのオレンジ色の「メールで相談する」を2回クリックしていき、個人情報お取扱の同意をクリック。お問合せフォームに必要情報を記載して送信。2. 海外メーカー「ハンファ(あるいはQセルズ) 太陽光 住宅」で検索:
https://www.q-cells.jp/products/residential_info
このサイトの右にある「お問合せ」または「お見積り依頼」をクリックし、お問合せフォームに必要情報を記載して送信。3. 更に比較したい場合「東京電力 太陽光 住宅」で検索:
https://www.tepco.co.jp/ep/kurashi/denka/index-j.html
このサイト下部の「機器設置のご相談はこちらから」をクリック。クリックしたら開く「お申し込みフォーム」に必要情報を記載して送信。
コンタクトフォームを送信したあとは、メーカーや電力会社から紹介された会社からの返信をお待ちいただき、各社から届く見積書やシミュレーション資料などを比較・検討していただければと思います。
***************
残念ながら、弊社は太陽光発電業界の専門業者向けの会社のため、一般消費者様からのお問い合せには対応出来ません事、お詫び申し上げます。
太陽光に関するご相談、資料請求、
お見積依頼はこちらまで